人権保障の体制整備を
衆院憲法審査会は23日、武力攻撃や大規模テロ・災害などの緊急事態と憲法をめぐる問題について、各党の代表が意見表明し、公明党から斉藤鉄夫氏が見解を述べた。
斉藤氏は、政府が憲法秩序を一時停止して緊急事態に対処する「国家緊急権」を憲法に明記することについて、公明党内には賛否両論があるとした上で、「いずれにしても今後予想される非常事態に向けて、人権保障のための体制整備が不可欠だ。そのために統治機構の在り方について、より踏み込んだ議論が必要という認識は共有している」と表明した。
さらに、政府が緊急事態で居住移転の自由などの人権を制限することには「あくまでも生存の確保という最上級の人権を守る目的が重要だ」とし、「非常時こそ国民主権の徹底が必要だ。そうでなければ、国家の利益を守ることを理由に強権が発動され、広範な人権制限が行われる危険が生じる」と強調した。
【公明新聞より転載】