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復興加速へ具体策提言

安部首相へ緊急提言する 斉藤鉄夫(左から3人目)ら
安部首相へ緊急提言する さいとう鉄夫(左から3人目)ら

 自民、公明の与党両党は6日、首相官邸で安倍晋三首相に会い、東日本大震災からの復興加速化のための緊急提言を申し入れた。公明党から、党復興加速化本部の井上義久本部長(幹事長)や石田祝稔事務局長(衆院議員)らが出席した。

 提言は「震災三年目の冬を希望持って迎えるために」を副題に掲げ、住宅整備やまちづくりに関する事業の具体的な工程を早期に明示することを要請。東京電力福島第1原発事故の復興に向けた除染や中間貯蔵施設、廃炉などの取り組みについて、総合的なプログラムを示して推進することなどを盛り込んだ。
 その上で、復興が進む過程で生じる新たな課題に対応する必要性から、3カ月ごとに提言内容の進捗状況に関する詳細な報告を求めている。

 席上、井上本部長は「被災者の皆さんに希望をつくることが一番重要。そのためには住宅、生活再建の見通しを明確に示していくことだ。ルールがあるからという発想ではなく、希望をつくるためにはどうすればいいのか、何を越えなければならないのかという発想で推進してもらいたい」と訴えた。

 安倍首相は「政府としてしっかり受け止め、結果を出すことで被災者の方々の声に応えていく」と述べた。

 提言について公明党は、国会議員や地元議員が徹底して現場に入る中で集約した課題を反映。特に、今年度補正予算で計上された震災復興特別交付税で増額される取り崩し型復興基金や、二重ローン対策の周知徹底による住宅自主再建の推進を強調。復興庁の司令塔機能の十分な発揮と、被災自治体との緊密な連携など、現場主義に徹した対応を求めた。
 また、地域の実情に沿った復興交付金の、より弾力的な運用とともに、資材不足の解消策として、生コンクリートの二次製品への転換などによる需要抑制を要望した。さらに、工事を請け負う建設業者が決まらない入札不調の対応として、入札方法の工夫や応札業者に関する適切な地域要件の設定を主張。不適切除染の防止に向けた「除染適正化プログラム」の的確な推進、風評被害に対する被災地産品のPRと観光需要回復の取り組みなども盛り込んだ。=提言全文はこちら

【公明新聞より転載】