社会保障と税の一体改革関連法案が26日午後、衆院本会議で民主、自民、公明などの賛成多数で可決、参院に送付された。採決に先立ち、公明党の斉藤鉄夫幹事長代行が賛成討論を行った。衆院本会議の消費増税法案の採決では、民主党議員57人が反対した。=斉藤氏の賛成討論要旨
消費増税法案
民主57人が反対票
賛成討論の中で斉藤氏は、当初の政府案には、増税先行で社会保障改革が置き去りにされる懸念が強かったと指摘。消費増税の前提として、「社会保障の全体像を示すことや景気・経済対策、低所得者対策などの制度設計を明確にする必要がある」として、「そのために、公明党の主張を最大限反映させるべきと考え、(民主、自民両党との)修正協議に臨んだ」と力説した。
その上で、協議の結果、社会保障の全体像は「国民会議」での議論を踏まえ、消費増税の実施までに明確化する仕組みにしたと主張。また、公明党が訴えてきた防災・減災対策をはじめとする景気対策を行うほか、消費税率を8%に引き上げる段階から低所得者対策を講じることなど、「増税先行ではない方向で3党が合意」したと強調した。
さらに、斉藤氏は民主党政権が「(年金制度の)抜本改革の具体像を示せない中、現行制度に基づく改善案を提示してきた。公明党が主張してきた方向性と概ね同じ」と指摘。官民格差解消に向けた厚生年金と共済年金の一元化なども「公明党が以前から主張してきた通りの内容」と訴えた。
低年金者対策としての「福祉的給付」に関しては「公明党の主張する低年金対策の趣旨を踏まえたもの」と評価。子育てでは、公明党の主張通り、市町村の保育実施義務を継続させた成果を紹介した。
このほか、厳しい経済状況を考慮し、「できる限り前倒しで景気・経済対策を講じることが重要だ。必要に応じて補正予算も編成すべきだ」と強調した。
【公明新聞より転載】