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3党修正協議決着へ

 民主、自民、公明3党の実務者は15日、社会保障と税の一体改革関連法案の3党修正協議の最終期限を迎え、国会内で断続的に会合を開き、決着に向けギリギリの調整を続けた。公明党から社会保障分野の協議に石井啓一政務調査会長、税制分野には斉藤鉄夫税制調査会長が出席した。

 社会保障分野の協議では、石井氏の方から、協議を続けてきた「社会保障制度改革推進法案」(仮称)骨子の修正とは別に、公明党のこれまでの主張を盛り込んだ3党合意文書を、民主党の前原誠司政策調査会長との間で調整していることを表明。その上で、「この文書ができるかどうかを見極めた上で、最終的な合意をしたい」との考えを示した。
 また、年金、子育て関連5法案については修正案が示され、大筋で合意の方向となった。
 焦点の低年金高齢者・障がい者らに対する年金加算は、新たに福祉的な給付措置として講ずることとなった。

 これに対し、公明党は「加算措置は、消費税引き上げの前に必ず法律を成立させることを合意しなければならない」と求めた。

 一方、税制に関する3党修正協議でも大詰めの調整が続いた。

 同日午前の協議では、民主党側が3党合意の文案を提示。これに対し、斉藤氏は文案で所得税と資産課税の見直しを2013年度税制改正に先送りするとした点に言及。所得再分配機能の強化が不十分として「受け入れられない。今回の合意に入れるべきだ」と強調した。
 また、消費税率を8%に引き上げた際の低所得者対策として、軽減税率を選択肢とすることを法案に明記するよう要請。さらに、低所得者対策の法制化を消費増税の条件とするとともに、景気対策を法制化し、着実に講じていく必要性も訴えた。

 これを受け、同日夕の協議で民主党側は、税率8%段階の低所得者対策の選択肢として「簡素な給付措置」に加え、軽減税率を法案に明記すると表明。給付措置は公明党の主張を踏まえ、しっかりとしたものにする旨を法案に明記すると述べた。斉藤氏は党内で検討する意向を示した。

 同日夜の時点で、所得税、資産課税の見直しなどで調整が続いている。 

【公明新聞より転載】