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福島第1原発を視察

4号機付近を調査する 斉藤鉄夫(左から2人目)
4号機付近を調査する さいとう鉄夫(左から2人目)

汚染水対策着実に

作業員の環境改善が重要

 公明党の井上義久幹事長らは22日、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の敷地内を視察し、汚染水対策や廃炉に向けた作業状況を確認するとともに、作業員の就労環境の現状について調査した。党としての現地視察は今回で3回目。

 東電は同日午前、1号機の原子炉建屋を覆うカバー解体作業を開始。廃炉に向けて、がれき撤去を進め、使用済み燃料プールにある核燃料の取り出しをめざす方針だ。

 これを受けて、一行は福島第1原発の小野明所長と意見交換。小野所長は、「4号機の燃料棒取り出しは順調だ。今後は、3号機、1号機の順序で対応していく」と説明した。

 さらに、汚染水対策については、今月から試験運用が始まった新型の汚染水処理設備「ALPS」などによって「36万トン分の汚染水を来年3月までに少しでもリスクが低い水に変えていきたい」との意向を示したほか、現在建設中の作業員用休憩所に触れ、「作業員が働きやすい環境を整えていく」と述べた。

 その後、防護服に身を包んだ一行は、4号機前で汚染水の増加を抑制する遮水壁(凍土方式)の建設現場を視察。また、「ALPS」の前で、担当者から稼働状況に関する説明を受けた。

 免震重要棟内では、業務に当たっていた作業員を激励。あいさつに立った井上幹事長は、連日、復旧業務に取り組む作業員に感謝の意を伝えた上で、作業環境の改善の重要性を指摘し、「復旧作業が進んで福島の再生復興に資するよう、われわれとしても党を挙げ、政府与党一体となって闘っていく決意だ」と述べた。

 視察を終えた井上幹事長は、汚染水対策と廃炉に向けた取り組みについて「着実に進んでいる」との認識を表明。その上で、「今後の課題は作業環境の改善と、作業を通じた人材の育成だ」として、復旧作業が円滑に進むよう後押ししていく考えを示した。

 なお、視察には、斉藤鉄夫・党原発災害対策本部長(衆院議員)、若松謙維・党福島県東日本大震災復興加速化本部議長(参院議員)、甚野源次郎、今井久敏、安部泰男の各福島県議が同行した。

免震重要棟内で作業員を激励する 井上幹事長と斉藤鉄夫(左端)
免震重要棟内で作業員を激励する井上幹事長と さいとう鉄夫(左端)

【公明新聞より転載】