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核兵器廃絶への潮流強く 外務大臣へ要望

岸田外相への要望に出席した 斉藤鉄夫(左から6人目)
岸田外相への要望に出席した さいとう鉄夫(左から6人目)

広島・長崎でサミットを

明年被爆70年へ 非人道性を発信せよ

 公明党の山口那津男代表は2日、外務省で岸田文雄外相に会い、核兵器廃絶の動きを前進させるための要望書を手渡した。これには、党核廃絶推進委員会(浜田昌良座長=参院議員)と、同広島県・市議会議員団、長崎県・市議会議員団のメンバーが同席した。

 2015年は、広島と長崎への原爆投下から70年となる節目。今年は来年に向け、核廃絶の潮流を確かなものにする上で、重要な意義を持つ1年となる。

 今月12日には広島で、日本やオーストラリアなど非核保有国からなる国際会議「軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)」の外相会合が開催。直後にニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議の準備委員会に向け、核兵器のない世界を構築するための取り組み加速化が期待されている。

 席上、山口代表はNPDI外相会合の広島での開催に関し、「かねてから公明党は、核廃絶に関する国際会議を被爆地である広島、長崎で開催すべきと強く主張してきた」と強調。政府に対して、「核軍縮に関わるさまざまな動きを集約し、リードする役割を果たしてほしい」と訴えた。

 その上で、(1)NPDI外相会合で非人道性に関するメッセージを発信し、国際社会を「結束させる」触媒としての役割を日本が十分に果たす(2)唯一の戦争被爆国として核兵器の非人道性を訴え、その使用を違法化する新しい規範づくりをめざす(3)原爆投下から70年となる15年に、核保有国を含む「核廃絶サミット」を広島・長崎で開催する(4)15年のNPT再検討会議で、核兵器の非人道性を中心議題の一つとして取り上げる―の4点を強く要望した。

 岸田外相は、核兵器の非人道性を今後の主張の軸に据え、「日本が核保有国と非保有国のそれぞれの主張をつなぐ触媒の役割を果たしたい」と表明。一方、被爆地での核廃絶のための首脳サミット開催に関しては、来年に広島で国連軍縮会議の開催を予定していることから、「兼ね合いを考えながら検討する」と答えた。

外務省軍縮課長と意見交換する 斉藤鉄夫(奥側右から4人目)
外務省軍縮課長と意見交換する さいとう鉄夫(奥側右から4人目)

【公明新聞より転載】