関係省庁一体で予算確保
「防災」「文化」の拠点整備
まちづくりの人材を育成
公明党中心市街地再活性化プロジェクトチーム(PT)の斉藤鉄夫座長(衆院議員)、西田実仁事務局長(参院議員)は31日、経済産業省で茂木敏充経産相に対し、中心市街地の再活性化に関する提言を申し入れた。
提言では、現在、景気回復の兆しが見えていることを踏まえ、経済再生の実感を地域に行き渡らせるため、中心市街地の活性化による地域経済の自立促進を主張。その上で、2006年の「まちづくり3法」改正から6年以上経過したものの、今でも中心市街地の活性化に向けた課題が多い実態を分析し、解決への具体策を提示した。
提案は主に3点。1点目では、新たな財政支援策として、関係省庁の研究開発支援予算の中から、中小企業向けに毎年度の支出目標額を定める「中小企業技術革新制度」(SBIR)を参考とした仕組みづくりを要請。中心市街地に関する関係省庁の予算を一体的に確保し、補助率をかさ上げすることで、計画的な活性化をめざす。
2点目としては、都市機能が集積し、人が集まりやすいという中心市街地の特性を生かし、「防災」や「文化、芸術振興」の視点を取り入れた、特色あるまちづくりを提唱。
空き店舗などに防災倉庫などの拠点を整備する「防災城下町(仮称)」や、中心市街地のスペースを活用して伝統文化の復興を行う「文化、芸術振興村(仮称)」の設置を提案した。市町村がこうしたまちづくりの計画を作成できるように、中心市街地活性化法に基づく国の基本指針に、これらの構想を明記することも求めた。
3点目では、地域・まちづくりのための人材育成を強化するため、地域づくりの人材養成講座への支援やネットワーク化を進めることを掲げた。
茂木経産相は、これらの提案に対し、「特区として行うことも考えられる」との認識を表明し、提言を受け止めた。
斉藤座長らは今後、法改正の必要性を精査するとともに、予算の拡充を求めていく考えを示した。
【公明新聞より転載】