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さいとう鉄夫メルマガ vol.13

 こんにちは!さいとう鉄夫です。

 山中伸弥京都大学教授が、今年のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まったとのニュースは、暗い話題の多い中にあって、未来への希望に満ち溢れるものを私たちに届けてくれました。

 山中教授は記者会見で「国の支援に感謝したい」と述べ、また多忙な中、政党として唯一公明党の会合に出席し講演して下さいました。それはなぜか?過去に遡ってご説明したいと思います。

 公明党が与党になった1999年当時、再生医療が大きな話題となりました。しかし、この研究は実際の受精卵を使うしか方法がありませんでした。実験用の受精卵と言っても、成長すれば一個の人間になるのです。また、人工受精用の卵子を女性から搾取する際、その女性の身体にも大きな負担となります。「生命」を大切にする公明党として、こういう研究を野放しにすることは倫理上問題があるとして、当時の科学技術委員会委員長の北側一雄さんと委員会理事であった私とで、再生医療を規制する法律(いわゆるクローン人間禁止法)を策定したのです。しかし、再生医療の進歩を遅らせてしまうのではないか、との心配をしたのも確かです。

 2002年、その当時まだ無名であった山中教授が受精卵を使わないで万能細胞(iPS細胞)を作って再生医療を行う提案があり、公明党が中心となって海のものとも山のものともわからない研究だけれど翌年から5年間で3億円の予算を付けることにしました。そして、2006年にiPS細胞の研究を発表したのです。外国から山中教授に引き抜きの誘いがありましたが、08年からは毎年45億円、09年自公政権下での補正予算では山中教授など研究者への支援として5年間で100億円の資金を提供することになりました。このように公明党が中心となり、09、10年のマニフェストにも「iPS細胞による再生医療などの先端医療技術開発の実現に向けた研究に取り組みます」と掲げ、最先端の技術研究への後押しを行なってきました。

 こうした背景に山中教授の「国に感謝」にその思いが込められています。それに対し民主党は、あの事業仕分けで100億円が半減されるなど、先端技術開発予算を削減の対象にしました。先見性のない政権がこのまま続けば、世界に誇る日本の技術の衰退と国益が損なわれます。景気や外交も含め、一日も早い退陣を望む理由の一つです。